竹中英太郎と『新青年』との1928年(5) [竹中英太郎]

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『新青年』昭和3年9月号竹中英太郎挿絵・江戸川乱歩「陰獣」

ところで、英太郎の挿絵画家としての画業をみると、何らかの過去からの因縁があったり、つながりをもっていることが多い。大正11年の『人と人』の懸賞小説に英太郎は応募していた。その後、大正14(1925)年3月でのデビューから昭和3年1月の終刊まで英太郎は挿絵を提供し続けた。これも何かの縁なのだろう。同様に雑誌『新青年』にも過去の因縁があった。最初の縁は大正10(1921)年5月号にあった。それは「漫畫懸賞『3は何?』」の応募作であった。出題は細木原靑起。出題は3月号に掲載されたので、2月13日発行された、この一冊を満14歳の英太郎はどこで手にしたのだろうか。年譜によれば中学を中退し熊本警察署の特高課給仕になっている。働きながらこうした応募をしていたのだろう。そして漫画懸賞での一等になっている。雑誌には住所が記載されていた。それは「熊本市外大江村大字本三四九 竹中英太郎」となっている。

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『新青年』大正10年5月号
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