いわき小名浜にYOUプロジェクト展示

11月12~13日福島県いわき市の小名浜地区を訪問しました。YOUプロジェクトの展示を12月4日まで小名浜交流センターで行うことになり、訪問してきたのです。

現地でお世話になったのは、特定非営利活動法人 ザ・ピープル理事長、そしていわき市小名浜地区復興支援ボランティアセンター センター長の吉田恵美子さんです。吉田さんに誘っていただき、新しくオープンする小名浜の交流サロンでの展示が実現しました。ザ・ピープルの活動はHPを見てみてください。

http://www.iwaki-j.com/people/

12日朝、スーパー特急ひたち号で上野からいわき市に向いました。水戸に近づくと屋根のブルーシートが目立つようになります。震災から8ヶ月経過もまだ完全修復とはいきません。

日立市周辺の被害も垣間見えました。湯本駅で下車。石炭・化石館を訪問しました。いわき市は「フラガール」でも有名ですが、私のような化石好きにはたまらない魅力ある場所。クジラやワニ、コハク、アンモナイト、恐竜、石炭がでるくらいですから植物化石と素晴らしい地層があるのです。炭鉱の展示をみていわき市、ひいては福島県のことを改めて考えさせられました。

国のエネルギー政策に本当に翻弄されているなと思いました。富国強兵、そして戦時体制にむけて石炭の増産をさぞや要求されたことでしょう。それが戦後、石油依存社会になると石炭は次第に隅にやられ、やがては閉山。多くの炭鉱労働者の運命を変えたことでしょう。それから原子力です。福島には福島第一、第二という大きな原子力発電所が二箇所にあり、生産された電力は東京電力管内に供給されてきました。首都圏の電気の多くを福島県に依存しているのが私たちの生活の実態です。そしていわき市には福島第一原子力発電所の事故を逃れて避難を余儀なくされた多くの方々が仮設住宅で暮しています。小名浜地域には大きな津波も押し寄せ、その被害も大きかったのに、原発の汚水によって漁師は漁ができず、鮨屋には「築地から直送」の張り紙が張られる始末です。

がれきが片付けられて一見普段の生活が戻っているような市街においても、そのコミュニティーは震災以前のようには機能していないそうです。そうでしょう、仕事がなかったり、収入の道が開けなかったり、原発による避難地域の人々との共生を模索していかなければならないのです。

8ヶ月が経過しましたが、津波とは別の次元での闘いが続いています。まずはそのことを私たちは忘れないようにしなければならないと思います。まずは記憶を風化させることのないよう努力してゆきませんか。
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